猛暑、そして熱帯地方のような突然のスコールのような大雨・・・。
今年に入っての気候変動、変動というには大げさなのかも知れませんが、今年の夏は例年とは何かが違ったように思います。
明らかに何らかの変化が、この地球上で起き始めているのを感じたのは、僕だけではないはずです。
皆さんはどう感じていますか?
これから5年、10年経った時、そういえば2008年が始まりだったなぁと、皆が回想する時が来るかもしれません・・・。
その時がきて取り返しのつかない状況にならない為にも、今の行動が重要だという事は言うまでもありません。
こんな言葉を聞いたことがあります。
木を育てるのは10年。
人を育てるには100年かかると・・・。
この言葉には色々な意味が含まれていると僕は感じますが、あえてここでは省略させて頂きます。
皆さんの感性で、この言葉の持つ意味を感じてください。
今この地球が抱えている問題は二酸化炭素濃度の上昇による地球温暖化だけではありません。
もちろんこれも大きな問題の一つですが、何故かクローズアップされているのは、いつもこの部分が多いように思えます。
意図的なのか、それとも何よりも優先的に取り組まなければならない問題だからなのか、それは僕のレベルでは解りません。
この地球上には、もっともっと人間が認識しなければならない、沢山の問題が山のようにある事も知る必要があるのでは???
環境汚染、海洋汚染に水の問題、これらは今に始まった問題ではありませんが、水・食料の問題はサハラ以南のアフリカ諸国では、非常に深刻なものになっています。
これら発展途上国では、食料問題だけではなく異常気象により起こった数多くの問題が原因で、感染症が発生し、多くの方々が亡くなられているのも事実。
デング熱にコレラなどが一度発生してしまうと、1万人以上の方々が亡くなる事もあるらしく、これは「Large outbreak」とも呼ばれています。
温暖化による気候の異常によりエルニーニョなどが発生、それが原因で何らかの感染症が引き起こされます。
温暖化の原因が、先進国が国の利益の為に推し進めてきた経済活動の結果だとしたら、そのつけを始めに受ける事になってしまっているのが第三国の方々。
これほどの理不尽な事はありません。
もちろんG7を始めとする先進国でも、色々な協議は行われているはすですが、そのスピードはこれらの問題の進むスピードとマッチ出来ているのでしょうか。
そこには大きな疑問が残ります・・・。
何も出来ない自分が歯がゆいですが。
とにかく意識、そして行動へ。
最後にフランスで見つけた面白いエコを紹介します。
パリ市のレンタル自転車「ベリブ」。
メトロの駅や観光スポット付近、あちこちの通り沿いにこのベリブのステーションが作られ、貸し出し・返却ができるようになっています。
レンタル自転車は今更始まったわけではないですが、これだけ大規模なものは初めてなのではないでしょうか。
パリの街を歩いていると、このレンタル自転車べリブに跨って颯爽と走るパリッ子から観光客まで、沢山の利用者を見かけることが出来ます。
このべリブが面白いのは、パリ市が運営を行っているということ。
そして自転車を借りるシステム。
パリ中の数百メートル事にこのべリブのステーションがあるので、使いたい時に使って、必要のないときにはこのステーションに返すだけ。
無駄がない・・・。
また自転車が走りやすい環境も若干日本に比べると進んでいるように思えました。
このべリブは1年前に誕生したばかりですが、今では多くの人々が活用する重要な足になっています。
実にいい成功例ですね。
パリ市はベリブ以外にも、路面電車の復活、カーシェアリングなど様々な自動車台数を削減する計画を推進中で、その結果、パリ市が排出する温室効果ガスは2002~2007年の5年間で32%減少しているそうです。
恐らく10年前のパリでは、このようなシステムが上手く働く土台もなく、そして何よりも、市そして市民の意識がこのようなシステムに追いついていなかったでしょう。
意識の変化により、それまで意識していなかったことが当然のことになる。
これが今の世の中に生きる人々に求められている事なのでしょうか。
中野信治