Eco

ルマンに見るエコ

今年2008年が国際カエル年だと言うのをご存知でしょうか?

最近はラッキーチャームとしても、密かに注目を集め始めている?カエルですが、ここ数年でその数は激減しており、絶滅の危機に瀕している種が多数存在しているとのこと。
僕が子供の頃は、家の近くにあった田んぼからひっきりなしに聞こえて くる蛙の鳴き声で、なかなか寝付けなかった覚えがあります。

でもここ数年、そんな蛙の大合唱を耳にする事はありませんでした。

住んでいる場所にもよりますが・・・20年以上振りでしょうか、僕が当時蛙の大合唱を毎晩聞いていた大阪の実家の近くを訪れてみましたが、そんな懐かしい場所は全てコンクリートに変わり消えてしまっていました。

そういった意味では都会から蛙が生息出来る水辺が減っているのも、温暖化だけではなく、その原因の一つなのかもしれません。

だから何?ではなくて、そんな事実が意味する事・・・。

種の保存、生物多様性保全などの問題も、近年では大きく取り上げられるようになってきました。

今更言うまでもありませんが、行き過ぎた経済活動により、恐ろしいスピードで環境破壊が進んでいます。

両生類は現在世界で6000種いるといわれていますが、その3分の1以上が絶滅の危機にあり、野生生物種全体では16,928種が絶滅危惧種と発表されています。
このスピードは、その昔、恐竜達が絶滅に向かった時のスピードにも匹敵するものなのだとか。
冷静に考えてみると、これは恐ろしいことです。

これらの問題も地球温暖化に起因するものであることは、疑いようのない事実でしょう。もちろん、それだけが原因ではないのですが・・・。

ダーウィンの進化論の原点有名なガラパゴス諸島で起こっている出来事も、それらの事実をを如実に表しています。

認知から行動へ。

自分に何が出来るのだろうか。 10年前には、そんな事を考えもしなかった。
でも、今は違う。これらの問題に対して誰かが意識し始めた瞬間、その時点で何かが起こり始めているのだと感じます。

この美しき地球に生きる全ての人間にとって、08年が大きな気付きの年になったと思います。

今回は今年のルマンで見つけたエコを少しご紹介します。

ルマン市内では、2年以上前から工事が進められていた路面電車がようやく街を走り出しました。

ヨーロッパでは、このような路面電車が至るところで見られ、そこに住む方達の重要な普段の生活の足になっています。
また近年では環境保全、バリアフリーといった観点からも路面電車の意義が認められています。
街の車の数が減り渋滞が少なくなれば、その分CO2の排出量も減ります。

僕が関わらせて頂き、活動している「東京スマートドライバー」でも、首都高速道路をモデルにして、いかに事故を減らし、渋滞を緩和する事が出来るかを考えています。

事故が起きる=渋滞が起こる=CO2が増える。
車の数を減らすだけではなく、安全運転をする事によって出来るエコも多々あるのです。

写真からもわかるように路面電車の線路部分には芝生が植えられています。

ヨーロッパでは良くみられる光景ですが、こんなちょっとした工夫で殺風景な線路の景色が、温かみのある、街に溶け込んだ風景に変わるのが不思議です。
もちろんヒートアイランド現象の緩和ということも期待されています。 日本でも広島市や鹿児島市などでもこういった芝生を敷いた路面電車が見られるようですね。

こちらはスーパーに行くと必ずレジのところで販売しているエコバック。 僕も当然このエコバックで買い物です。
スーパーやショップごとに色々な種類のエコバックがあるので、見ているだけでも楽しい。

さすがフランスはエコバッグもおしゃれなものが多いので、ブランドのバッグもいいですが 色々なお店のエコバッグを探してみるのも面白いかも。

日本でも最近ではエコバッグを使う方が増えてきましたが、まだまだ過剰な包装は至るところで残っていますね。
消費者がサービス過剰に慣れきってしまっている日本では、お店側も思い切った 決断に踏み切れない苦労も伝わってきます。

それでも変化し始めているのは事実です。
この意識の変化のスピードが、今地球に起きている変化のスピードに追いつき、追い越すことが出来るのでしょうか。

低炭素社会へのパラダイムシフトが大きな波となるのは、そう遠くないような気がします。

中野信治

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