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嵐の夜に・・・

「今日は東京に台風が上陸。
この台風が去れば本格的な秋が訪れるはずです。
今年に入って何度目の台風なのだろう。
色々な事が起こりすぎている今の日本では、今年に入ってから起きている様様な大きな出来事もあっという間に忘れ去られてしまう。」

少し前に書いていたこの文章。
この台風のことを皆さんは覚えているでしょうか?
ほんの数ヶ月前にやってきた、この恐ろしい台風の事も直接的な被害に遭われた方以外は忘れてしまっている方も多いのではないかと思われます。

東京に上陸する台風としては過去最大だとか。
955ヘクトパスカルと言われても今ひとつピンときませんが、外で激しい音を立てて擦れ合う木々のざわめきがその激しさを教えてくれています。
地震も台風も、そして繰り返される政権交代も、今回が初めてのことではない。

人は今起きている出来事から何を学ばなければならないのか。
これまでどんな事を考え、そして行動を起こしてきたのでしょう。
台風によりぽっかりと1日のスケジュールが全て空いてしまった。
こんな日は少しばかりいつもと違うことを考えてみるのもいいような気がします。

嵐の夜に・・・

言わずもがな、時間は有限です。
少なくとも我々の意識の中ではそれが事実としてそこにあります。
ただ時間の概念を深く学ぼうとすると、実は時間とは過去も現在も未来もなく、凄いスピードでただ行ったり来たりしているものだとも言われています。

何が事実なのかは色々な見方があると思いますが・・・。
少なくとも我々にとっては時間は有限だと考えた方が、仕事の効率も人生の設計も確実に意味のあるものに出来るように思える・・・気がする。

だとしたら、今自分は何をしなければならないのでしょうか。
正直なところ、まだ僕自身も正確には分かってはいないのだと思う。
何となくのイメージはあるのですが・・・。

嵐の夜に・・・

ただそんな今の僕にとって大切なのはやっぱり夢です。
ありきたりな言葉かもしれませんが。
夢は僕にとってエンジンのようなもの。
夢は常に僕を高揚させ、限りなく多くの事を学ばせてくれる。
夢そのものが何であるかはあまり重要ではない。
夢や目標がないのはエンジンのない車と同じ。
夢がなくなれば僕も動けなくなってしまうでしょう。
人間は生きているのです。
生きるとは変化をし続けると言う事。
変化がなくなれば、物と同じになってしまう。
分子レベルでは同じである生命と物の違いは、自らがその意思で変化出来るものと、そうでないものだと友人は言っていた。
変化こそ命だと。

大人になると夢を持ちづらくなります。
本当に色んなことが起こりますからね。
特に今の時代は、そう感じてしまうような出来事が多いかもしれない。
僕は本当に有難いことに子供の頃からの夢がありました。
その夢を叶えるべくずっと走り続けてきた。
その過程では、夢を叶えることの意味を少しずつですが、理解する事も出来ているように思います。
エンジンが壊れそうな時は幾度となくありましたが、そんな時にはメンテナンスを行えばいい。
それでも駄目ならエンジンそのものを交換するのも一つの方法かもしれない。
夢の形は少しずつ変化もします。
それも必然かもしれません。
でも僕はいつも思っています。その過程を大切にしたいと。
過程を大切にする人には、何があったとしても必ず次の夢の形が見えてきます。
たとえその夢が叶わなかったとしても。。。
その過程こそが、未来を作っている事を忘れてはいけない。

夢がなければ心が弱り、力がなくなってきてしまう。
夢とは我々の心のエンジンそのものだと思う。
もしかして、この国は夢を失ってはいないだろうか。
我々は夢、そして自分自身を見失ってはいけない。

何かを伝えたいのでしょうか、外で吹き荒れる風が大きな音を立てて続けている。

中野信治