Raca

JLMCシリーズ 第3戦

2007.07.22 JLMCシリーズ 第3戦 日本・ツインリンクもてぎ
Po. No. Cl. Team Machine Driver LAPS
1 22 LMP1 ダンロップ Zytek05S Zytek05S 野田英樹 / 山﨑信介 189
2 21 LMGT1 ダンロップ
フェラーリ550GTS
Ferrari 550 GTS
MARANELLO
飯田章 / 藤井誠暢 178
3 27 LMGT2 KRH F430GT Ferrari F430 GT 青山光司 / 高木真一 / 新田守男 175
16 LMP1 無限COURAGE LC70 COURAGE LC70 中野信治 / 黒澤治樹 117

From 中野信治:

ジャパンルマンチャレンジ(JLMC)第3戦が栃木県・ツインリンク茂木で行われました。この茂木のロードコースで行われるレースに参加するのは、意外にもまだ2回目。アメリカのCART、インディでは、オーバルを4回走っているので何か不思議な感じです。

JLMC第2戦をルマン24のプラクティスの関係で欠場した為、僕にとってのこのシリーズへの参戦は2戦目となります。開幕戦の菅生ではトラブルに泣かされましたが、今回の茂木は・・・。

梅雨の真っ只中のこの時期、天気の行方が大きく勝敗を左右する事も多々あります。金曜日に行われた公式走行は、曇り空ながらもドライ路面の中行われました。’04年以来3年ぶりの走行となる茂木ですが、この日はマシンのタイヤ、そして今回新しく投入されたシフトシステムのチェックランを行う事に。

 

幾つかの問題が発生しましたが、この日のエンドには殆どの問題点を解決する事が出来、無事にセッションを終了。 ラップタイムはやはりレギュレーションで優位な状況にあるザイテックのマシンが速いものの、無限としてはまずマシンの問題点と新しいシステムの改善に集中する事に。ただタイム差はマシンの開発も進み、前回の菅生戦の時より進歩しています。

土曜日には雨の中公式走行の3回目と予選が行われました。雨の中のマシンバランスはまずまずで、ミシュランタイヤも雨でその性能を発揮してくれていました。予選に向けて細かいセットアップを行い、今回は僕がアタックドライバーを担当する事に。雨はほぼあがったものの、まだ路面は完全なウエット。僕は途中で雨が降り出すのを嫌って、セッション開始直後からアタックを開始しました。

そして2ラップ目に記録したタイムが結局最後まで破られずに、ポールポジションを獲得!タイム的には接戦でしたが、マシンの差を雨とウエット路面を武器にしてカバーする事ができた形。やはりこのような難しいコンディションの中のポール獲得とあって、チームも喜んでくれていました。僕にとっても本当に久しぶりのポールポジションです。(笑)

そして迎えた日曜日。この日は朝から不安定な天気。朝の公式走行ではウエット路面でしたが、スタート直前には雨が上がっており、うっすらとレコードラインは乾き始めていました。空からは薄日も差し始め、レースはドライになる予感。気温の上昇と共に路面は乾き始め、フォーメーションラップが始まるスタート直前にはレコードライン側はほぼ乾いていました。このような状況の中ポールポジションである僕の位置はイン側。つまりまだ雨で濡れている路面からのスタート。圧倒的に不利なことは明白なのですが、主催者側がポールポジションの位置を入れ替える様子はなく、そのままスタートに。主催者側の判断には疑問が残りますが・・・。

濡れている不利な状況下での1コーナーへの進入。1コーナーでのアクションに関してはここでの説明は控えますが、これがレースというのならこの借りはサーキットで返すしかないと思っています。ただ大きなアクシデントにならなかったのは、せめてもの救いでした。あそこで2台が潰れては、このレースを見に来てくれたお客さんに申し訳ないですからね。スタート後グラベルにつかまり、再びコースイン出来たときには既に2ラップもの差がついてしまっていました。

ただこのレースは1000km。長い道のりなので、何がこの先に起こるか解りません。僕はマシンの性能を最大限に引き出しながらラップタイムを上げていき、尚且つマシンに負担をかけない事に全神経を集中してラップをこなしました。マシンのセットアップは僕が狙った所にぴたりとはまっていて悪くありません。ラップタイムはザイテックが多少安全圏で走っていたとしても、十分に勝負が出来る所にありました。これもチームそしてミシュランタイヤが一丸となって、開発を続けてきた結果でした。

この僕が走行中の1スティント目には、このレースでのファステストラップも記録!これは菅生についで22回目の獲得です。途中マシンがガス欠に見舞われるトラブルがありましたが、その後は順調に周回を重ね黒澤選手にドライバーチェンジ。黒澤君も順調に周回を重ねていましたが、2スティント目に入った所でスピン。マシンが止まっているのを見てひやりとしましたが、何とかコースに復帰。ただマシンを止めている間にマシンの温度が上がっていた為、それを一度冷やす為にしばらくの間マシンをピットに止める事に。

15分ほどの作業の後再び黒澤君がピットアウト。順調に周回を重ね始めたかに見えた数週後に突然のスローダウン。画面に映し出されるクラージュ・無限のマシンはピクリとも動かない。どうやらギヤボックスのトラブルのようです。結局残念ながらここで無限・クラージュは、レースを終える事に。後半にはザイテックのマシンもマシントラブルによりピットで作業を行っており、そのままきちんと走り続けていれば十分に逆転も考えられたレースでした。

今回は沢山の方にも応援に来て頂いていただけに、せめて表彰台に立つ姿を見て頂きたかったのですが・・・。でもこれもレース。ただ久しぶりの茂木、日本でのレースは本当に楽しかった。こうして多くのファンの方達ともお会いする事が出来ました。昨年、一昨年と海外でのレースでなかなか応援に来て頂く事が出来ませんでしたが、今年はその機会がある事が嬉しいですね。やっぱり近くで応援してくれている方がいるのは嬉しいものです。

次の日本でのレースは岡山TIでのジャパンルマン最終戦です。観戦には少し行きにくい場所ですが、今年最後のレースなので是非足を運んでもらいたいと思ってます。そしてそこで今年最高の結果が出せますように。
全力で戦います!!!

レーススケジュール

アーカイブ