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2006 ル・マン24時間耐久レース

2006.06.18 決勝
Po. No. Cl. Team Machine Driver Laps
1 8 LM1 Audi Sport Team Joest Audi R10 BIELA / PIRRO / WERNER 380
2 17 LM1 Pescarolo Sport Pescarolo C60 Judd HELARY / MONTAGNY 376
3 7 LM1 Audi Sport Team Joest Audi R10 CAPELLO / KRISTENSEN / McNISH 367
4 64 GT1 Corvette Racing Corvette C6-R GAVIN / BERETTA / MAGNUSSEN 355
5 16 LM1 Pescarolo Sport Pescarolo C60 Judd BOUCHUT / COLLARD / COMAS 352
6 007 GT1 Aston Martin Racing Aston Martin ENGE / PICCINI / TURNER 350
7 72 GT1 Alphand Aventures Corvette C5-R ALPHAND / GOUESLARD / POLICAND 346
8 25 LM2 RML MG Lola EX 264 ERDOS / NEWTON / WALLACE 343
9 62 GT1 Russian Age Racing Aston Martin BRABHAM / PIQUET / GARCIA 343
10 009 GT1 Aston Martin Racing Aston Martin LAMY / ORTELLI / SARRAZIN 342
13 LM1 Courage Competition Courage LC70 Mugen NAKANO / GOUNON / KUROSAWA 35

From : 中野信治

6月17日17時、ルマン24時間耐久レース決勝の時を迎えました。

この日は朝から晴れ。スタート時の気温は30度を超えていました。スタートはジャン・マルク選手が担当、そしてスタート後も5番手をキープしたまま1時間半を経過。2スティントを終えた所で予定通りドライバー交代を行い、僕の走行が始まりました。

5番手をキープしたまま順調に周回を重ねていたのですが、電気系トラブルが発生。予定より1周早くピットに入り15分以上の修復作業を行いピットアウト。電気系のトラブルは改善されていたものの、今度はギヤボックスにトラブルが発生。今度のトラブルは深刻で、全てのギヤをトラック上でなくしてしまいマシンがコース上で停止。

レースの続行はほぼ不可能という状況でしたが、たとえ可能性が0%に近くてもわずかな可能性を信じてマシンの中でヘルメットをつけたままチームの到着を待ちつづけました。とにかく諦めたくない、その意思をチームに伝えたい一心でした。
およそ1時間が経過しメカニックが到着。しかし結局そのまま走行を続ける事は不可能という判断でリタイヤが決まりました。今回のレース展開とマシンの仕上がり具合から、表彰台を獲得できる可能性が本当に大きかっただけに、本当に悔しいです。

昨年に続き僅か3時間足らずの所でのリタイヤ。改めてこのレースの難しさを、そしてマシン・組織力の重要さ感じています。あまりの悔しさに今回は、最後までサーキットにいてゴールを見ることが出来ませんでした。
今年はタイヤを横浜ゴム(アドバン)、エンジンを無限エンジンと言うようにフランスのクラージュのマシン、チームとのコラボレーションのような形での参戦になりました。それぞれがこのルマン24に向けて本当にいい仕事をしてくれて、マシンのポテンシャルは昨年に比べると格段に良くなっていただけに、残念なトラブルでした。

今回再びこのルマン24に参戦させて頂き、改めて考えさせられた事は山のようにあります。僕の中でのルマン24は、この2年間の経験ではっきりと輪郭を持つまでに至りました。もう準備は出来ています。
いま僕が強く願うのは、絶対に来年もここに戻ってきて24時間のゴールを自分自身で受けたい!皆が歓喜の中に包まれている事を信じて・・・。

最後になりましたが、今回のルマン24時間レースへの参戦に対して、本当に沢山のみなさんに応援を頂きました。心から、感謝の気持ちを伝えたいと思っています。
24時間と言う長いレースを僕と一緒の気持ちになって、ネットの前で観戦してくれていた方々。僕がマシントラブルでマシンを止めた時、同じように悔しい思いをしてくれていた方も、もちろんいたと思います。

本当に有難うございました!でもまだ今シーズンは終わっていませんからね。今年の戦いは続きます。これからも応援宜しくお願いしますね!!!

中野信治 ルマン 中野信治 ルマン
中野信治 ルマン 中野信治 ルマン

2006.06.14-15 予選
Po. No. Cl. Team Machine Driver Time
1 7 LM1 Audi Sport Team Joest Audi R10 CAPELLO / KRISTENSEN / McNISH 3:30.466
2 8 LM1 Audi Sport Team Joest Audi R10 BIELA / PIRRO / WERNER 3:30.584
3 16 LM1 Pescarolo Sport Pescarolo C60 Judd BOUCHUT / COLLARD / COMAS 3:32.584
4 17 LM1 Pescarolo Sport Pescarolo C60 Judd HELARY / MONTAGNY 3:32.990
5 13 LM1 Courage Competition Courage LC70 Mugen NAKANO / GOUNON / KUROSAWA 3:34.120
6 14 LM1 Racing for Holland Dome Mugen LAMMERS / YOONG LOONG 3:34.864
7 9 LM1 Creation Autosportif Creation Judd ORTIZ / MINASSIAN / GABBIANI 3:36.459
8 2 LM1 Zytek Engineering Zytek 06S NIELSEN / ANDERSEN / ELGAARD 3:39.252
9 5 LM1 Swiss Spirit Courage LC70 PRIMAT / FASSLER / PETER 3:40.182
10 12 LM1 Courage Competition Courage LC70 Mugen FREI / FISKEN / HANCOCK 3:40.443

From : 中野信治

公式テストから10日間のブランクを経て、2日間にわたる公式予選が行われました。

テストから予選までの期間は日々チームとミーティングを行い、予選の作戦など今後の方針を話しあってきましたが、予選初日はあいにくの雨。
この日は朝から気温もやや低くどんよりとした天気でしたが、午後になるとポツポツと雨が降り始め、予選が始まる午後7時には路面は完全にウェット。ただ翌日の天気予報が回復に向かっている事から、どのチームも予選アタックより、雨でのマシンの確認の為の走行に徹していました。
雨脚は強まったり弱まったりと目まぐるしく変わり、それと共にタイヤの選択やマシンのセットアップが変わる為、非常に難しいコンディションの中でのセッションとなりましたが、今ある問題点を確認する上で重要な走行となりました。

19-21時・22-24時と夜に2回、この予選セッションは行われましたが、結局この日は最後までコンディションが安定せず、ウエットの路面のままで走行を終了しました。
マシンにトラブルが幾つか発生していたのが気になりますが、雨の中、タイヤ・マシンにとっては貴重なデータを取ることが出来、予選初日の順位は8番手で終了。

中野信治 ルマン 中野信治 ルマン
中野信治 ルマン 中野信治 ルマン
中野信治 ルマン

そして予選2日目は明けた木曜日に前日と全く同じスケジュールで行われました。この日は天気予報通り、天候は回復しドライコンディションの中の予選となりました。

チームメートの黒澤選手がマシンの確認の為数周して、ドライバー交代。僕がレースに向けたタイヤの選択の為の走行を行いました。ラップタイムも悪くなく、この時点で5番手。上にはペスカローロとアウディがいましたが、タイム差もそれ程大きくはなく、まずまずの仕上がりと言えるでしょう。この走行で2種類のタイヤをレースに向けて確認し、無事データも取る事が出来ました。

スケジュール通りここでジャンマルク・グーノン選手にドライバーを交代し、ピットアウトしたものの1周したところでギヤボックストラブルの為ピットイン。結局ギヤボックスの修復の為、この時点で1回目の予選走行を終了。この後なんとかメカニック達の頑張りのお陰で次のセッションまでにギヤの修復を間に合わせる事が出来、引き続きジャンマルクが2回目の予選走行を開始。
この時間からのセッションが路面状況・気温の状態から最もタイムの出やすいハッピーアワーと呼ばれています。この予選アタックでは、日が暮れるまでの数十分が勝負です。結果は数セットのタイヤでアタックを行い、5番手を獲得する事が出来ました。
そして24時を迎えると一斉に花火が打ち上げられ予選が終了。夜中だというのに集まった大勢のファンたちから歓声があがりました。予選5位という結果は今年の色々な状況から考えて、考えうるベストな結果だったと思います。

いよいよ明日は決勝です。
今年は横浜タイヤさんの頑張りでタイヤの開発も進んでおり、また新しく無限エンジンを搭載したことでマシンの安定度は増しています。マシン自体にトラブルが幾つか起きているのが気になりますが、レースではそれらの問題が起きないのを祈るばかりです。

チームを信じて、チームメートを信じて、、、皆の気持ちが通じますように。慌てず、諦めずに全力で戦います!

2006.06.04 公式テスト
Po. No. Cl. Team Machine Driver Time
1 17 LM1 Pescarolo Sport Pescarolo C60 Judd HELARY / MONTAGNY 3:30.195
2 7 LM1 Audi Sport Team Joest Audi R10 CAPELLO / KRISTENSEN / McNISH 3:32.090
3 16 LM1 Pescarolo Sport Pescarolo C60 Judd BOUCHUT / COLLARD / COMAS 3:32.205
4 8 LM1 Audi Sport Team Joest Audi R10 BIELA / PIRRO / WERNER 3:33.160
5 13 LM1 Courage Competition Courage LC70 Mugen NAKANO / GOUNON / KUROSAWA 3:33.511
6 14 LM1 Racing for Holland Dome Mugen LAMMERS / YOONG LOONG 3:35.209
7 2 LM1 Zytek Engineering Zytek 06S NIELSEN / ANDERSEN / ELGAARD 3:36.774
8 9 LM1 Creation Autosportif Creation Judd ORTIZ / MINASSIAN / GABBIANI 3:37.556
9 19 LM1 Chamberlain Synergy Lola B06/10 AER EVANS / OWEN / BERRIDGE 3:38.527
10 12 LM1 Courage Competition Courage LC70 Mugen FREI / FISKEN / HANCOCK 3:39.031

From : 中野信治

6月4日。
この日は朝から空も晴れ渡り、ドライコンディションの中走行が行われました。1年ぶりに走るルマン・サルテサーキット。この13キロを越す長さを誇るサーキットでの走行は、全てのドライバー達を魅了します。

現在は2つのシケインができ、短くなったとはいえ、長い長いユーノディエールのストレートを終えると、90度にターンするミュルサンヌコーナーが待ち受けます。ミュルサンヌを抜けると森の中を駆け抜け、このサーキットで最もスピードの速い高速コーナーであるインディアナポリスに息を止めながら進入。こんな感じでこのサーキットは、コースのどの部分を切り取っても物語が作れます。今年もこの場所に戻ってこれた事を、まずは何よりも嬉しく、光栄に思います。

走行は朝の9時~13時、14時~18時というスケジュールで行われました。午前中の走行はトラブルで思うように周回をこなす事が出来ませんでしたが、午後からは細かいトラブルが解消していないものの、ほぼ順調に走行する事ができました。

最終的な結果は5位。今回のこのルマン24での優勝候補の筆頭であるアウデイの2台、そしてリタイヤしたものの昨年このレースの殆どをリードしていたやはりこちらも優勝候補であるペスカローロの2台に続いての総合5番手のタイムは悪くないところ。この日の走行結果、タイヤ、エンジン、マシンの仕上がりはまずまずで、レースウィークに向けて予想以上に期待を抱かせてくれる結果となりました。

今年はタイヤが横浜タイヤ、エンジンはM-TEC(無限)、マシンがクラージュと、フランス&日本のコラボレーションチームです。タイヤの開発も横浜さんの頑張りで順調に進んでおり、またエンジンもトラブルなく常に美しいエンジンサウンドを響かせてくれています。後はドライバー、チーム、横浜タイヤ、M-TECの全てが綺麗な輪となって、24時間を走りきる事が出来れば最高です!

きちんと24時間走りきる事ができれば、今のマシンの総合力から言っても結果はおのずとついて来るはず。今年は昨年以上に今から来週のレースが楽しみです!

中野信治 ルマン 中野信治 ルマン
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