Po. | No. | Cl. | Team | Machine | Driver | LAPS |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | LM1 | Team Peugeot Total | Peugeot 908 HDi FAP | Lamy / Sarrazin | 143 |
2 | 16 | LM1 | Pescarolo Sport | Pescarolo Judd | Collard / Boullion | 141 |
3 | 25 | LM2 | RML | MG Lola EX264 AER | Erdos / Newton | 140 |
16 | 9 | LM1 | Creation Autosportif | Creation CA07 Judd | Campbell / Ortiz / Nakano | 130 |
From 中野信治:
ルマンシリーズ第4戦は、スパ・フラコンルシャンで行われました。このスパは世界で最もチャレンジングなサーキットと言われており、中でも名物コーナーであるオー・ルージュは、アメリカはラグナセカにあるコークスクリューと並び、その名を広く知られているコーナーではないでしょうか。
このオー・ルージュは急勾配を上りながら、緩いS字コーナーを描いているのですが、このコーナリング中にかかるGフォースの大きさとコーナーに飛び込んだときに見える景色は、他のどのサーキットのどのコーナーよりも興味深いものがあります。そんなスパで行われたレースですが・・・。
初日に行われた走行は、無難にこなす事が出来ました。天気も大きくは崩れず、セッションの大半はドライの路面での走行となり、どのチームもこの新しくなったスパに慣れる事と、セットアップを煮詰める作業に専念する事に。
2日目には予選が行われましたが、この予選はチームメートのジェイミー・キャンベルをウォルター選手が担当。結果は7番手。5位以下のタイム差は拮抗しており、プジョーを除くガソリンクラスの中では、まずまずの予選結果。僕はレースセットの担当だったのですが、今回はサーキットが長く1周のラップタイムが2分を越える為、3人のドライバーを擁するこのチームでは、十分なラップをこなす事が出来ませんでした。ただ僅かなラップ数でしたが、僕の中では日曜に向けての方向性は見えていて不安はありませんでした。
迎えた日曜日。
この日の天気予報は曇り。ここスパは、スパウェザーと言う言葉があるくらい、天候が目まぐるしく変化するサーキット。スタート時はまだドライ路面でしたが、どのタイミングで雨粒が落ちてくるか?それがどのチームにとっても、このレースでのポイントでした。
この日の朝に行われた練習走行では、僕の予想通り、セットアップはレースに向けていいものが出来上がっていました。そして迎えたスタート。このスタートで4位のマシンに5位スタートのマシンが追突。この後、前を走るマシンがトラブルなどで脱落する中、ついに3位までポジションアップ。ドライバーをフィリッペ・オルティス選手に交代し、ピットアウト。途中スピンなどで4位に順位を落とすものの、その後は順調にラップを重ねます。
ところが僕にドライバー交代をするまで残り10周ぐらいの所で、再びフィリッペが大スピンを喫し、タイヤを痛め緊急ピットイン。ここで急遽僕にドライバーを交代し、ピットアウト。アウトラップを終え、1周目に入った所で何とGT2クラスのマシンに追突され左リアタイヤをパンク。マシンのリヤの一部も破損してしまい、タイヤを交換しマシンを修復する為に10分の時間を要する事に。
ピットアウトするものの、マシンの修復が完全ではないと言う事で、再びピットに戻り修復を開始。再び10分以上をピットで過ごす事に。ここで完全に勝負権はなくなりました。今回上位のマシンのトラブルにも助けられていたこともあり、悪くても4位でフィニッシュが出来たレースでした。
ただこの世界で、「たら」、「れば」はありません。やはり最後は結果だけが求められる世界です。運もひっくるめて、何かまだ必要なものがあるという事だと感じています。
結果はもちろん悔しいですが、来季のルマン24に向けて、全てを意味のある経験と糧にしていくしかないとも思っています。流れを変えないと!