2006.08.27 LMESシリーズ 第4戦 イギリス・ドニントン
Po. | No. | Cl. | Team | Machine | Driver | LAPS |
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1 | 17 | LM1 | Pescarolo Sport | Pescarolo C60 Judd | Collard / Boullion / Andre | 249 |
2 | 10 | LM1 | Creation Autosportif | Creation CA06/H Judd | Minassian / Mcgarrity | 247 |
3 | 9 | LM1 | Creation Autosportif | Creation CA06/H Judd | Campbell / Ortiz /Gabbiani | 245 |
– | 13 | LM1 | Courage Competition | Courage LC70 Mugen | Nakano / Kurosawa | 172 |
From 中野信治:
ルマンシリーズ第4戦は、ヨーロッパ本土を離れイギリスへ。
このイギリスは、F1ドライバーを夢見た僕が16年前に初めて訪れた場所。この地ではかつて3年間を過ごしました。今回レースが行われたのはロンドンから北へ2時間程走った所にあるドニントンパークサーキット。16年前に初めてレースを戦ったのも、このサーキットでした。そんな訳でとても懐かしい国であり、場所です。
2日間で行われた今回のレース。初日土曜日、1回目の走行ではいきなりイングリッシュウェザーの歓迎を受け雨。僕はこのセッションではウエット路面の中数周するだけにとどまりました。チームメートの黒澤選手がセッション最後ま走り続け、路面が乾いてきた後半にはドライタイヤでの走行も行う事が出来ました。
2回目のセッションは朝まで降り続いていた雨も止み、完全なドライ路面に。このセッションは、僕が走り始めからマシンのセットアップとタイヤテストを担当し、このセッションの殆どをトップタイムで制覇し、黒澤選手にドライバーを交代。最後は路面状況が改善された関係もあり、1つポジションを落とし2番手でセッションを終えましたが、まずまずのスタートでした。
前回ドイツのレースで僕が行った予選を、今回は黒澤選手が担当。6番手で終えました。同じチームのもう1台のマシンを操るライバルであるJ・Mグーノンがポールポジションを獲得しただけに少し悔しい結果。
日付が変わって日曜日。心配されていた天気は晴れ!イギリス特有の変わりやすい天気を心配していましたが、どうやらこの日は1日晴れになりそうな気配。
朝に行われたフリー走行では、パドルシフトにトラブルが発生。マニュアルシフトに切り替えて走行を行いましたが、レース前に少し不安を残す事になりました。
レースのスタートも今回は黒澤選手が担当。スタートで1つ順位を落とし7番手を走行。コンスタントにラップを重ねるものの、ペースは上がらず苦しい走行になっている様子がモニターを通して伝わってきます。7番手をキープしたまま走行を続けますが、第1スティントも前半を終えるところで突然スローダウン。急遽ピットに戻り、トラブルの原因となったスロットケーブルの修復にかかることに。1時間近くをピットで修復の為に費やしようやくピットアウトしましたが、今度はパドルシフトにトラブルが発生。朝の走行から出ていたトラブルがまたも出てしまいました。パドルシフトが使えなくなり、マニュアルシフトでの走行を開始。
2スティント目の後半を迎えたところで黒澤選手がコースアウト。どうやらスロットケーブルを変えた時にペダルの位置が変わってしまっていた為スロットル操作が難しくなっていた模様。若干マシンにダメージを負っていた為、ピットに戻りマシンを修復。このタイミングでドライバーを僕に交代し再度コースに戻りました。すでに順位争いからは完全に外れてしまっているので、テストを兼ねての走行。
パドルシフトが使えずペダルのポジションも合っていない為、苦しい走行となりましたが、それでもペースはトップと遜色なく、2ステイント目にはこのレースのベストラップからわずかに遅れただけの総合2番手タイムを刻み、そのポテンシャルの高さを確認する事は出来ました。
パドルシフトが使えていれば、間違えなく一番速いスピードで走れていたでしょう。ただ、やはり結果が全ての世界。今回もメカニカルトラブルでレースを落としてしまいました。当然きちんと走りきらなければ結果は残りません。
悔しい思いを持っているのは僕だけではない筈。横浜タイヤ、無限エンジン、クラージュのチームスタッフ、チームメイトの黒澤選手。
残り1レース、皆の願いが形になる事を信じて。